くうそうとたからばこ

ゲームとか何か自分に刺さったものを書くところ

ファイアーエムブレムエンゲージ-感想戦①

ファイアーエムブレムエンゲージをクリアしたので感想を!!

思ったことめちゃくちゃ書いたら長くなっちゃった。続きは後日。

批判的なことも書いてますが、それをひっくるめて好きな作品です。愛ゆえに、ですよ。

 

 

めちゃくちゃネタバレ含むので、未クリアの方はご注意を。

 

◆ほかにも書いた

ファイアーエムブレムエンゲージ-感想戦②

アルフレッドという男

 

 

 

◆序

エムブレムエンゲージッ!!!!

 

いや、めちゃくちゃびっくりします。何がってオープニング。

いきなりボーカル入りの激しめ楽曲がなるもんだから…。

 

オープニング映像はいろいろと謎多き感じですが、基本勢いの映像ですね。とてもいいぞ。

 

とても良い、邪悪な顔。

最近では定番となった男女選択制。インタビュー記事にもあるように、本作はマイユニットルフレ等のように「あなた」という感じではなく、「主人公」です。

君はどっちを選ぶ

パートナーキャラどうしようかなぁとか思いつつ、とりあえず男主人公を選びました。

難易度はノーマル・クラシック。ヌルゲーマーなのよ。

 

開始と同時にラストバトル!


RPGではよくある展開です。最初にいろいろ体験してもらう意図があるとかなんとか。今作で言えば「エンゲージ」を一発目から体験できます。この時は「エンゲージとか、そんな///」と思ってましたが、最後の方は事務的なエンゲージでしたよ。

 

 

俺たちの戦いはここからだ……!

 

◆ストーリー

前作、風花雪月のストーリーがとても評価されていた※ので、今作はどうだ!?と期待半分不安半分でした。

※っていうか、それまでのFEが「ストーリーは、ねぇ……」という評価を浴びていて、「if」もボロボロに言われてしまった反動もあったかなと思います。

 

発売前からちょっと怪しい雰囲気でしたが、なんていうか、王道の、ファイアーエムブレムってこんな感じですよねという内容。

基本的に大筋は悪くないです。中盤以降の展開は盛り上がる部分が多いですし、おそらく語り継がれることになる11章の展開はバトルにおける重要な要素が無くなる等、システムとの連動で没入感を持てました。

最終盤の演出とか、最高です!!

 

 

でも、風花雪月と比べるとストーリーに厚みが無いというか、盛り上がりに欠けるのは否めません。

これは題材やストーリーそのものもそうなのですが、ストーリー描写の方法・構造にも課題があるような。。

 

ファイアーエムブレムシミュレーションゲームなので、それを軸にして物語が語られます。そもそも間が無い作品もありますが、最近の作品はこんな感じ

 

ソラネル(章の間・時間は進行しない)

 ↓

前段のストーリー

 ↓

戦い(戦略シミュレーション部分)

 ↓

戦い後のストーリー

 ↓

ソラネル(章の間・時間は進行しない)

 

一部例外を除いて、戦い部分の前後にストーリー部分があります。なので、前段のストーリーは『なんやかんやあって戦う』展開にしなければなりません。

盛り上がって戦いに入ってもらうために物語に起伏を付けたいところですが、前後のストーリーは一遍に語られ・読み進めることになるため、あまりにも長い分量を盛り込むこともできず、一気に進む分時間の経過をあまり描写しきれません。

結果として、戦いに臨むまでの描写が薄かったり、盛り上がりに欠けることにつながってしまいます。

一応ソラネルでも次につながることを言うことはあるけど…

リラックスして休みすぎでは?

 

昔はゲームの性能もあって、少ない描写で想像させるようなテキスト構成で、しかもそれが許されていた時代はありましたが、近代化しようとして失敗している印象を受けます。

急にピンチになってすぐ復活して攻勢に出たな?!みたいな展開が多いです。

 

一方で、風花雪月1章が1月として語られ、ベースには学園パートがあります。

学園パートは1日単位で日付が設定されていて、その随所で少しずつ物語が進行します。例えば10日ごろに不穏な動きがあって、20日ごろには敵軍が進行を開始、26日ごろに迎撃するような形になります。

また、学園散策時にはキャラクターが情勢に合わせたコメントをすることで少しずつ背景を理解するきっかけにもなります。

結果、多くの事を語ることができ、時間の経過とともに戦いに向けた心理状態なども描写しやすくなります。

ちなみに、他作品でいえばペルソナ系では近いものがあります。

 

重厚なストーリーが描きやすいという明確なメリットがありますが、デメリットとしては、

長い。

学園パートでやることが多く、日付が進むまでイベントが起こらないけど飛ばすと損だし…という葛藤でじれったくなることも。

また、プレイ時間としては学園部分が多くなりがちで、本題のシミュレーション部分がメインになり辛い部分があったりして、一長一短です。

今回は戦略シミュレーション部分をメインに遊ばせたい!という開発者の想いもあったようなので、その点ではよい選択であったと思います。

 

と、色々書いてきましたが、別にこの方式でもちゃんと描こうと思えば色々やりようはあるし、面白いストーリー作れるからな!?

 

 

 

なによりも良くない要素はセリフ。キャラクターの言動がどうにも人を選ぶような内容でした。

誇張されたオタク像

よく言えば、今風の表現が多く出てくるのですが、神竜がいたり、魔法があったりとファンタジーな世界観のはず。

その中で現代の、特にネットスラングに近いような表現手法を多用されると、どうしたって没入感を削ぎます。

一部でなら良いのですが、ストーリー進行中や支援会話の至る箇所にも出てきており、ちょっとなあ、、というのが正直なところ。

そういった表現が出てこない部分ではよいのですが、序盤~中盤に於いては明るい雰囲気を出すためなのかたびたび目にすることになります。

 

変なキャラのアクセントとして使うのにとどめておいた方が良かったんじゃないかなと思いますが、おそらく書いている人の癖に近いもので、支援会話で同じような言い回し(急に早口になったな等)が出てくるのは残念でした。

やばぴっぴ は すきぴっぴです。よろぴっぴー

キャラクターとしては好きだけど、共通して言動がちょっと、という気持ち複雑です。

 

ところどころの台詞はとてもいい部分もあります。だからこそ惜しい。

 

 

キャラクターとして好きなアルフレッド、彼はとても人格者で、芯の強い部分を持っています。掲載しませんが、セリーヌとの支援会話ではその側面が強く出ています。

ストーリー上でも信仰の違いをしっかり理解して(受け入れがたいけど)います。

信仰は相反するがそれを全体化しない。色々な人に見習ってほしい。

信念を持っていて、曲げない。批判もすべて呑み込んだうえで。

もはや主人公かと言いたいくらいの活躍をする彼、その実各王子の中でも主人公と一緒にいる期間が長いので、王子一行代表のような役回りも多い。

のだが、物語の進行上、ピンチになったときに弱音を吐き、ピンチ感を演出する役も担っている。そういうキャラじゃないって描写もあるのに、もったいない。

実際には各王子ともにそんな感じ。もうちょっと違うキャラクターに担わせてでもよかったんじゃないのかな。

覚悟を決めた、彼は貫き通す意思があったと思うんだ。

 

キャラブレは良くない。公式が解釈違いだ!!

 

さらに言えば、風花雪月とちがってルート分岐がありません。そのため、主人公一行は大所帯になり、主要キャラクター以外がストーリーに絡まない。

いや、確かにこれまでのファイアーエムブレムもそうだったけれども。魅力的なキャラクターがいるのにもったいない。

 

逆に、敵キャラクターの4人組=四狗(よんく ではなく しく)の方が描写が細かいような気がします。

マロンは絶対人気出る。

 

実際には支援会話で色々と設定が掘り起こせるので、それはそれで楽しみなのですがねー。

アンナ”さん”もあきれ顔です。

 

 

◆グラフィック

既に色々スクショを貼っているとおり、とてもグラフィックがきれい!!

もちろん写実的な感じではないし、カラフル・キラキラしたキャラが多く、苦手な人もいるにはいるにはいるでしょうが、2Dイラストがそのまま3D化して動くようなイメージです。

一番かわいい(※諸説あり)子が男です。

目もぐるぐる動いて、とっても素敵。

キャラクターの3D化としてはかなりがんばっていると思います。

 

少し気になることとしては、汎用のモーションがあることですかね。キャラクターが多い分仕方ないんですが、ことあるたびに出てきます。

まって、それは… みたいなモーション

ほんのり違和感があるモーションだからか気になってしまいました。

でも、3Dでぐりぐり動くのはとってもいいです。

ムービーだといろいろさらに動くよ

 

 

何より、携帯モードにしてもそんなに画質が落ちないこと!これが素晴らしい!!

もともとGBA3DSでやってきたのもあって、携帯モードでやったゲームの方が物語にのめりこめたりしますし、じっくりやるゲームでは携帯モードの出番も多いのでありがたい。

 

グラフィックがよく、3Dになって、今回は演出も強化されています。ぜひともエンゲージムービーや必殺モーションをゲームでご覧いただきたい。

圧倒的ヒロイン

 

◆音楽

これまでのFEシリーズを手掛けてきた面々がかかわっています。

リードコンポーザーに馬場泰久氏、作曲・レコーディングが駒井一輝氏、作曲・マスタリングエンジニアとして森下弘生氏。金崎猛氏も作曲に参加しています。

「if」から参加して、風花雪月にも携わっていた近藤嶺氏はおそらく不参加。

これまでの良さも生かし、とってもファイアーエムブレムな音楽も多数あります。やっぱり戦闘マップBGMは基本的にいいですね!!

『遥かなる聖地』や『風咲き誇る旅路』なんかは近年のファイアーエムブレムだなーって感じです。

 

 

一方で、風花雪月とは作品のイメージも違う分、楽曲の印象もそれに合わせています。

特にそれぞれの国ごとにイメージをくっきり分けるべく、やや極端な振り分けをしている印象です。

 

また、前作でも見られた部分ではありますが、異質な物に関するものは、色々な楽曲で少し現代的/機械的な音が使われています。特に異形兵の攻撃フェーズで流れる『異形兵』は電子音を意図的に使って異物感を出していたりと、そういう狙いがあるのかなと思います。

 

ちなみに、今回の戦闘マップBGMは風花雪月で採用されたBattleOn方式(戦闘中に主旋律をなくし、ドラム等を強調。戦いの歓声や効果音を際立たせています)ではなく、「覚醒」「if」のような『~炎』方式。戦いの最中はより豪華で激しい音楽にシームレスに入れ替わります。

曲名単体を完成形ととるか、『~炎』系を完成とするかはそれぞれにお任せしますが、ゲーム中では『~炎』部分が長く聞けない分、サウンドモードやサントラではそっちをメインに聞いてしまいます。

 

どの音楽も結構好みなのですが、戦闘マップでは現状『砂塵と爛漫~熱』が好きです。ソルム地方の屋外で主に流れる楽曲です。

歌わない。

前半部分は少し砂漠的なイメージを意識した結果、他のゲーム作品を思い浮かべるような部分もあり、\ホーイ/みたいな音が気になる人もいるでしょうが、中盤~後半にかけてのストリングスが少し物悲し気でエモいんですよね。。。そのタイミングに合わせて戦闘に入ったりしていたくらいです。

ちなみに、ソルム内後半(屋内)ではアレンジした『砂塵舞い踊る爛漫』もあります。こっちは”舞い踊る”ですから、ズンドコ激しめの楽曲です。これもまたいい。

 

 

今回は12の指輪がメインテーマになっていて、それぞれに紋章士=歴代主人公たちが宿っています。

主人公、なのか?

細かい設定はさておき、作中では彼らと戦う外伝章があり、そこではそれぞれの作品のBGMがアレンジされて実装されています!

つまり、12作、12曲分!ついでに『~炎』アレンジもあり!!豪華!!

 

それぞれのアレンジは通常マップの音楽と作り方が違います。どことなく現代風というか、エレクトロニックのような音の使い方をしています。

単にアレンジャーの違いによるものだとも思っています。ただ、紋章士は世界にとって”異質なもの”で、それを表現しているのだとしたら……。深読みしすぎですかね。

 

 

音の演出についてもいろいろと凝っています。

そもそも戦闘⇔非戦闘の切り替えが凝っているんですが、それ以外にも各所にこだわりが見えます。

 

終盤も終盤、最終章(表記上は数字ですが)の勝利条件・敗北条件が表示されるところ、すごくいいですよね!!?

 

ムービー序盤でいったん音楽をフェードアウトして切って、また鳴らしています。

そして盛り上がる演出!!!主人公が啖呵を切ってBGMが終わる!!!!

そして無音になる、そのタイミングで戦闘開始時の「勝利条件」が表示され、で、

 

効果音\ドーン/

 

最高です。

効果音自体はいつも勝利条件が表示される時のものなんですけど、それをBGMに合わせてくると。

単純です、だれでも思いつくことでしょう、でも最終場面でそういう演出はやっぱり痺れます。ゲームだからこその表現、めちゃくちゃ良いです!

ムービー撮って何度も見返してます。が、ここには載せません。ぜひプレイして、見て、鳥肌立ってください

動画で済ます?王子もこういってますし、やって?

 

他の良かったところや、アルフレッドの魅力についてはまた後日書きます!

ストーリーや描写にひっかかる点はあるけど、全体としては凄く楽しめました。

キャラクターの誰か一人でも見た目・声が気に入ったらやってみてください!!

 

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